b e d r o o m   A m b i e n t   r e c o r d s

touch on Jioufen

すきとおった風が流れるアジアの夜。漂うように浮かんだ大きな月が、海に柔らかな光を落とす。静まりかえった時間に、私はゆっくりと腰をかける。お茶の湯気を緩やかに立ちのぼらせて、芳しい香りを全身に取り込む。張りつめた心を月が和らげるまで、穏やかな空間に抱かれる。旅で訪れた台湾九份に感銘を受け、綴った作品。

Asian night with a refreshing breeze, with the full moon floating in the sky, softly lighting the sea. I soak up the scilent time while absorbing the pleasant scent of a cup of tea into my whole body and being enveloped in a serene atmosphere as the moon ease my tense mind.This album includes music come from the impressive experiences of travel in Jioufen, Taiwan.

touch on Jioufen
2014.9.29


瑞 - auspicious clouds -
炷 - insence smoke -
茉 - jasmine tea -
夕 - quiet sunset -
月 - asian moon -
凛 - dignified blue -
嫋 - far away echoes passing by -
静 - slow dance -
雨 - rains like tears -
宙 - floating in the air -
瞑 - sweet meditation -

瑞 - auspicious clouds -

夜の間降り続いた雨は上がり、柔らかな朝日が顔を出す。あかりのともった世界に鳥は目を覚まし、はじまりのうたを歌う。その歌声は風に流されて空に舞って、そして美しい雲を形成した。
炷 - incense smoke -

靄に包まれた早朝。近くの山に佇むお寺から鐘の音が聴こえてくる。線香の煙が、心を鎮める香りを纏い、ゆっくりと空にのぼる。なめらかな曲線を描きながら、ゆらゆらのぼってゆく。その煙は不安や痛みで淀んだ心の中を浄化して消えた。
茉 - jasmine tea -

朝のせわしない時間を終えて、私は空が一望できる場所にゆっくりと腰を下ろす。お気に入りの茶器に茉莉花の花を置き、お湯を注ぐ。花は開き、湯気とともに豊満な香りが溢れる。その芳醇であたたかいお茶が全身に行き届くように、じっくり時間をかけて味わう。
夕 - quiet sunset -

雲をオレンジや紫に染めながら、ゆっくりと太陽が沈んでゆく。空は深い青の布をかけ、夜の支度をはじめる。冷たさを含んだ風が頬を撫で、通りぬける。次第に音の数は少なくなり、世界は静寂に溶けてゆく。
月 - asian moon -

すきとおった風が流れるアジアの夜。漂うように浮かんだ大きな月が、海に柔らかな光を落とす。静まりかえった時間に、私はゆっくりと腰をかける。お茶の湯気を緩やかに立ちのぼらせて、芳しい香りを全身に取り込む。張りつめた心を月が和らげるまで、穏やかな空間に抱かれる。
凜 - dignified blue -

枯れ枝に潜んだ雫がぽつりと落下し、湖は音もなく波紋を広げる。それだけが時の動きを感じさせる。冷たさと優しさを帯びた空間にいつしか心を洗われ、体は研ぎ澄まされ、そしてふっと軽くなる。そこは凛とした青の世界
嫋 - far away echoes passing by -

遠くのほうを流れていく音の群れは、かさなって私のもとへ届く。輪郭のないその群れは、突然物語を動かす鮮明な音を含んで響く。音の鳴る方角をぼんやり眺めながら、穏やかな風に乗って運ばれてくるその演奏に、ただ耳を預けた。
静 - slow dance -

うたた寝の昼下がり、白くすきとおった風が吹いて、あたりは真っ白。私は夢の中で、一面レースカーテンのような白に包まれた舞台に立ち、波で動く小舟のように、揺られながら踊っている。流れる音に全身を預けて。
雨 - rains like tears -

打ちつける雨で水玉模様になった窓。激しい感情を映し出す世界。地面を叩く雨は強さを増して、夜を迎えても泣き止む気配はない。世界をくるむ雨のように哀しく、ときに穏やかにその音は響いて。
宙 - floating in the air -

一番星があかりを灯す頃、私は外に出て宙を見上げる。すきとおった風が少しだけ冷たく吹いて、体にこもった日中の熱が外に放出してゆく。そっと宙に輝きはじめる星は、長閑な夜の始まりの合図。
瞑 - sweet meditation -

夜の闇が深くなるころ、私は香に火をともして全身の力を弛ませる。平穏を取り戻す香りをくゆらせ、深く呼吸をする。目を閉じて、体のスイッチを切って、好きなことだけを思い浮かべる。明日を新しくはじめるための大切な時間。


瑞 - auspicious clouds -

夜の間降り続いた雨は上がり、柔らかな朝日が顔を出す。あかりのともった世界に鳥は目を覚まし、はじまりのうたを歌う。その歌声は風に流されて空に舞って、そして美しい雲を形成した。
 

炷 - incense smoke -

靄に包まれた早朝。近くの山に佇むお寺から鐘の音が聴こえてくる。線香の煙が、心を鎮める香りを纏い、ゆっくりと空にのぼる。なめらかな曲線を描きながら、ゆらゆらのぼってゆく。その煙は不安や痛みで淀んだ心の中を浄化して消えた。
 

茉 - jasmine tea -

朝のせわしない時間を終えて、私は空が一望できる場所にゆっくりと腰を下ろす。お気に入りの茶器に茉莉花の花を置き、お湯を注ぐ。花は開き、湯気とともに豊満な香りが溢れる。その芳醇であたたかいお茶が全身に行き届くように、じっくり時間をかけて味わう。
 

夕 - quiet sunset -

雲をオレンジや紫に染めながら、ゆっくりと太陽が沈んでゆく。空は深い青の布をかけ、夜の支度をはじめる。冷たさを含んだ風が頬を撫で、通りぬける。次第に音の数は少なくなり、世界は静寂に溶けてゆく。
 

月 - asian moon -

すきとおった風が流れるアジアの夜。漂うように浮かんだ大きな月が、海に柔らかな光を落とす。静まりかえった時間に、私はゆっくりと腰をかける。お茶の湯気を緩やかに立ちのぼらせて、芳しい香りを全身に取り込む。張りつめた心を月が和らげるまで、穏やかな空間に抱かれる。
 

凜 - dignified blue -

枯れ枝に潜んだ雫がぽつりと落下し、湖は音もなく波紋を広げる。それだけが時の動きを感じさせる。冷たさと優しさを帯びた空間にいつしか心を洗われ、体は研ぎ澄まされ、そしてふっと軽くなる。そこは凛とした青の世界
 

嫋 - far away echoes passing by -

遠くのほうを流れていく音の群れは、かさなって私のもとへ届く。輪郭のないその群れは、突然物語を動かす鮮明な音を含んで響く。音の鳴る方角をぼんやり眺めながら、穏やかな風に乗って運ばれてくるその演奏に、ただ耳を預けた。
 

静 - slow dance -

うたた寝の昼下がり、白くすきとおった風が吹いて、あたりは真っ白。私は夢の中で、一面レースカーテンのような白に包まれた舞台に立ち、波で動く小舟のように、揺られながら踊っている。流れる音に全身を預けて。
 

雨 - rains like tears -

打ちつける雨で水玉模様になった窓。激しい感情を映し出す世界。地面を叩く雨は強さを増して、夜を迎えても泣き止む気配はない。世界をくるむ雨のように哀しく、ときに穏やかにその音は響いて。
 

宙 - floating in the air -

一番星があかりを灯す頃、私は外に出て宙を見上げる。すきとおった風が少しだけ冷たく吹いて、体にこもった日中の熱が外に放出してゆく。そっと宙に輝きはじめる星は、長閑な夜の始まりの合図。
 

瞑 - sweet meditation -

夜の闇が深くなるころ、私は香に火をともして全身の力を弛ませる。平穏を取り戻す香りをくゆらせ、深く呼吸をする。目を閉じて、体のスイッチを切って、好きなことだけを思い浮かべる。明日を新しくはじめるための大切な時間。


 RELEASE


 ALBUM

 Am. (2013)
 touch on Jioufen (2014)
 どこかの国のスコール (2015)
 月泳ぐ隠れ湯 (2019)

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