編集人の所作 2013

 
 
2013.01 設定する

 
さぁ、3年前から言われていた飛躍の年に入りました。今年も10個のゴールを設定しました。昨年は達成率30%。一昨年も30%。今年は行けそうなんです。雰囲気があるんです。40%を達成できそうな雰囲気が!10%アップでもすごい!消費税が10%アップだったら?ほら。…私の東京のはじまりの場所早稲田のカフェから、飛んでやろうじゃなーか!高く高く!

 
 

 
 
2013.02 痛感する

 
無力さを知る・・・。行ってきました、漢字検定1級。飛んでやろうじゃなーか!高く高く!とか言っておきながら。見事に潰えました。スタートから躓いたんです。試験会場への入り時間を逆算して、余裕をもって席に着くはずだったのに、なぜか、開始5分前に未だ電車の中。「どうやって計算したんな!!どの公式使ったんな!!」自分を非難しつつ、電車を降りて飛ぶように駆ける。冬なのに取り返しのつかない汗をかき、取り返しのつかない手ごたえ。次は10月か?落ち込んではいられない。前向くだけじゃ。

 
 

 
 
2013.03 浸る

 
梅ヶ島温泉。静岡駅からバスで揺られること1時間。そこに私の愛してやまない宿がある。ぬるま湯でゆったりつかれる貸切温泉が4種類あり、他にお客さんが使っていなければどこでも何度でも入り放題。車の往来も少なく、温泉を形成する音のみに包まれ、時が止まったような空間に、忽ち心を洗われる。その日の朝に裏山で狩ってきた鹿や熊の肉を使った創作料理は秀逸で、いつの間にか日常で蓄積されたこわばった表情も綻んでいる。そんな場所を持っているだけでもありがたい。

 
 

 
 
2013.04 熟す

 
ピアノとボーカル。原点に戻って、ふるさとをテーマにした作品を作ろうかと。201012月、妹分choroの下北沢ビッグマウスでのライブを観たあと、幡ヶ谷WAIで4時まで飲んだくれたあと、甲州街道をうっちーとふたりで歩きながら、選曲、曲順決め。なかなか進まなかった話が、ようやく動き始めた。今思い返すと期が熟すのを待っていたかのように、全てのことは必然的だったんじゃの。そして、曲の構成を話し合い、作り上げていく作業が真夜中のUNOくらい楽しいと改めて感じた。

 
 

 
 
2013.05 祝福される

 
結婚式を挙げました。一番大好きな人と。知り合って11年。いろいろあった長く険しい日々。それを振り返れることが、一度紡げなくなったふたりの日々をまた積み重ねていけることが嬉しい。そして、大好きな仲間に囲まれて、この日を迎えることができたことに心から感謝したい。祝福にこたえられるような素敵な家庭を築き上げたい。

 
 

 
 
2013.06 躍る

 
大学時代からずっとほしかった世界の民族楽器を収録したエスノワールド。焼き鳥の次に好きな民族楽器がようやく手に入った。ニ胡、シンギングボウル、ねぎま、イリアンパイプ、砂肝、シタール、せせり、やげんなんこつ…どんな組み合わせで曲をつくろうか。考えただけでワクワクする。とりあえず生と、砂肝とやげんなんこつ。え?ああ、ごめんなさい。完全に忘れてました。塩で!

 
 

 
 
2013.07 届ける

 
2010年1月から7月の半年間ほど、生まれて初めて、不安感で眠れない日々が続いた。2010年4月、原因不明の発疹ができ、自宅からほとんどでない生活が3週間続いた。せめて夜だけでも穏やかに眠れればええのに。社会に出てから3週間も時間があるのは初めてで、ぼーっとしているうちにふと、そうじゃ、自分が眠れる音を作ればええんじゃ。パソコンに向かい、何かが乗り移ったように書き綴った。それから3年と少し。同じ思いに苛まれている人がいたら、この音を届けたい。どうか今夜は素敵な眠りにつけますように。

 
 

 
 
2013.08 憑依する

 
広島帰省2日前、母から電話。妹、オタフク風邪。実家に入ると、おれにうつる可能性あり。以上の結果、祖父の家に泊まることになった今年の夏。おれ「ばぁちゃん、おれどこで寝りゃーええん?」祖母「二階で寝んさい!」おれ「あれ?ばぁちゃん二階で寝るんやめたん?」祖母「いや、一週間くらい金縛りが続いて、怖ーなって二階で寝るんやめたんよ。」孫をどこで寝かせよーとしとんな!霊がのりうつるより、風邪がうつったほうがましじゃー!

 
 

 
 
2013.09 見下ろす

 
東京に来て11年半になる。ここ最近、時間に身を預けて、動く歩道のごとく日々が過ぎてゆく。何もつくらず、こなすような生活。これでええんかの。ふと立ち止まったとき、このまま終わって行く人生を思い、虚しさを覚える。「生きて」ないなって。でも流れるままの日々の中で、本当に好きなことが見えてきた気がする。ゆっくり自分と向き合って、どんな状況でも思い出せるようなしっかりとした「人生の芯」を設定したい。霞の中でも見つけ出せる東京タワーのような。

 
 

 
 
2013.10 繋がる

 
結婚式披露宴改め渡部家大宴会が無事に終了した。人との繋がりが希薄になる社会で、この個性に溢れた親戚の繋がりをずっと持ち続けてくれている両親に感謝の気持ちを伝えたい。そしてこんな濃い渡部家に溶け込む妻を改めて尊敬した。アットホームで胸の熱くなる会だった。その後いとこを中心に10人で集まり、バカみたいに飲み、3人が靴をなくすという結果がいかにも渡部家らしい。

 
 

 
 
2013.11 歌う

 
MOUNTAIN&ISLAND、7年ぶりのレコーディング、無事終了。切に楽しかった。実は9月にも入ったが、個人的にたくさんの問題を抱えていて、全く声が出ず。改めてボーカルは体が楽器なんだと思い知らされました。不安だったり、過度の緊張だったり、精神的に波風がある状態ではないこと、睡眠をしっかりとり、体調管理をしっかり行うことが、発声に直結する。当たり前じゃけど、それが近道だった。これからもうっちーといい曲をいっぱい発表したいのー!

 
 

 
 
2013.12 離れる

 
7年弱、本当にお世話になりました。地元の仲間がシェアして二人暮らししていた部屋を基地と称し、毎週末集まっては全力で遊んでいた2年間。その後は仲間が実家に戻ったり、基地解体で状況は寂しいものになったが、創作活動には頗る適した場所だった。どん底から光が射すものまで、数えきれない出来事があった。離れるのは惜しいが、ゆっくり訪れたい場所がまたひとつできた。ありがとう世田谷区。

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